おすすめのポイントと基本情報
【おすすめ度】
★★★★★(5/5)
【おすすめのポイント】
成功したければ行動量を増やすしかない、つまり大量に行動するしかない、という単純な事実をはっきり言ってくれている本です。
行動するなんて当たり前のことのように思えますが、経済的成功に限らず、自分の目標が上手く達成できてない理由の大半は単なる行動量不足でしょう。
純然たる事実を突きつけてくれる、厳しいながらも暖かみのある本。
訳者の枝廣淳子さんの文章も面白いです。
書名:大金持ちをランチに誘え!世界的グルが教える「大量行動の原則」
著者:ダン・S・ケネディ
訳者:枝廣 淳子
出版社:東洋経済新報社
発売日:2007年3月30日
価格:1,650円(税込)
訳者序言
読者に質問します。
お気に入りの物語
教訓
はじめに
第1章 がんじがらめの牢獄「あなた自身」から脱出する方法
第2章 自分の人生を生きる「奇跡の公式」
第3章 成功に必要な情報を確実に手に入れる方法
第4章 他人のいいなりにならない方法
第5章 大きく「稼ぐ」ための方法
第6章 不安を克服するための方法
第7章 内なる助言者の声に耳を澄ませ!
第8章 最強の人脈を手にする方法
第9章 あなたの給料を少なくとも二倍にする方法
第10章 売り込みの達人になる方法
第11章 「行動の最大化」こそが最大の成功を生む
第12章 どん底からはい上がって成功を手にする方法
エピローグ
答え
読書ノート
『大金持ちをランチに誘え!』を読む目的
著者であるダン・S・ケネディ氏はセールスやマーケティングの専門家であり、本書以外にも『究極のマーケティングプラン』『究極のセールスレター』などの著書があります。
しかし、本書はどちらかといえば専門知識ではなく自己啓発的な内容であり、行動することの重要性をこれでもかと論じています。
したがって、本書『大金持ちをランチに誘え!』を読む目的は、
・成功するためには大量行動こそ最重要であることを認識する
・行動するモチベーションを上げる
ということになります。
『大金持ちをランチに誘え!』を読んだ感想
本書冒頭の「はじめに」からダン節が炸裂していて印象的です。
世の中の自己啓発本は成功の法則をいくつか並べているものはあるが、結局どれが一番重要なの?
という指摘。
例えば、
『思考は現実化する』(ナポレオン・ヒル):13個
『7つの習慣』(スティーブン・R.コヴィー):7個
成功するにはいくつか重要な要素があるのですが、すべてが同程度に重要なわけではないでしょう。
その中でも一番重要なものは一体何なのか?
答えは、書名のサブタイトルにもある通り“行動”、しかも大量に行動することになります。
私が本書を読もうと思ったきっかけはX(twitter)などでビジネスを成功させている人の中にはあまり勉強していなかったり、そんなに賢くもないように思える人がちらほらいたからです。
よく「本を読め!」という指摘を見かけますが、本なんてほとんど読まずに結果を出している人もいます。
そこで思ったわけです、結局成功するかどうかは知識よりも行動、しかもその量が重要なのではないのかと。
これは以前にレビューを書いた『失敗の科学』(マシュー・サイド)でもほのめかされていることでした。
しかし、不思議なことに行動量が最重要だと言い切っている本はあまりありません。
本書『大金持ちをランチに誘え!』は、大量行動こそ最重要である、という事実をはっきり言ってくれている本として希少なわけです。
実は私はこの本を何年も前に一度読んでいます。
その際に大量行動の重要性を意識しながらも実行はできていませんでした。
腑に落ちていさえいなかったのでしょう。
今度こそ活かしていきたいと思っています。
本書は大量行動の重要性を説きつつ、行動に付随する失敗についての考え方なども紹介されています。
個人的には第3章の、自分が参入している分野の知識を大量に速習しろ、という指摘には衝撃を受けました。
行動と同様に勉強も大量に行わなければならないということです。
自分ではけっこう本を読んでいたつもりなのですがダン氏の基準ではまるで足りていなかったようです。
自分の目標を成就するための行動を最大化するモチベーションが得られる本と言っていいでしょう。
訳者の枝廣淳子さんについて
序言で書かれている枝廣さんのエピソードも面白いです。
もちろん大量行動に関係しています。
枝廣さん自身も作家として『朝2時起きで、なんでもできる!』など有名な書籍を書いている方で、文章もユーモアが効いていて楽しめます。
エネルギッシュなダン氏の書籍の翻訳者としてまさに適任な方だと思いました。
『大金持ちをランチに誘え!』の不満点
不満点ではありませんが、ガチガチの自己啓発本であることは意識する必要があるでしょう。
自己啓発本はハマれば有益ですが、読んだだけで満足をしてしまい内容が活かせないことも多いです。
実用性の乏しい精神論にしか思えないこともあります。
要は専門書と違い、読んで得た知識は読み手の行動次第なところがあるということです。
私自身は純粋な自己啓発本は実は好きではありません。
自己啓発本のレビューを書くことも多いですが、できるだけ読みたくないというのが本音なんですよ。
ビジネスの効果を直接上げてくれるような専門知識が書かれている本をなるべく読みたいと思っています。
それでも本書『大金持ちをランチに誘え!』は、成功したければ大量に行動せよ、という身も蓋もない真実をはっきり言ってくれているので良書であると考えています。
しつこいですが、行動量が最重要であることを明言している本は少ないです。
人生において重要な事実をはっきり突きつけてくれているので★5つという最高の評価をしたわけです。
あと、紹介しておきながらいうのも何ですが、本書はすでに絶版のようです。
私はたまたま池袋のジュンク堂で残っていた1冊を買うことができたのですが。
確かにバカ売れするような内容ではないし、少し古いのでしょうがないのかもしれません。
電子書籍もないというのも残念なところです。
まとめ
結局人生は行動が全て、単純ですが真理でしょう。
当たり前すぎてわざわざ本に書くこともないかもしれませんが、世の中の大半の人は自分の望む成功に必要なだけの行動ができている人はほとんどいないように思います。
行動量十分なのに結果が出ない、という人は少ないのです。
間違ったやり方を続けてはいけませんが、結果を出すために必要な行動量は思った以上に多いということになります。
大量行動こそ最重要であるということを常に意識するためにも本書を購入し読んで良かったと思っています。